駒込駅って何区なの?3つの区が混在する面白エリア!

駒込コラム

実は駒込駅、山手線の中でも“最も降りられていない駅”なんです。

2019年に「乗りものニュース」が行ったアンケートによると、
「山手線でこれまで降りたことがない駅」1位に輝いたのが駒込駅(58.8%)
田端や鶯谷など、周囲の駅と僅差でランクインしていました。

参考:山手線「降りたことがない駅」トップは駒込 だが「影の薄い駅」は別の駅だった

でも、実は駒込ってかなりのポテンシャルを秘めているエリアなんです。

たとえば駅の南側に広がる文京区は、都内住みやすさランキング1位・全国でも3位の超優等生エリア。

そして北側の豊島区も都内4位という実力派。

そんな人気の高い区が、1つの駅を中心にぎゅっと集まっているのが駒込なんです。

「駒込ってどこ?何区なの?」と聞かれることも多いけれど、実はそれが答えにくい理由もあります。

この記事では、3つの区にまたがる珍しい地形と、実際に住んで感じた駒込の魅力を紹介します!

駒込駅は、豊島区にあります!でも3つの区が入り混じってる!

答えから言うと、駒込駅そのものは「豊島区」にあります。でも、ちょっと歩けばすぐに文京区や北区に入るという、都内でもなかなか珍しい3区をまたいだエリアです。

画像ではざっくりと色分けをしてみました。画像の左上らへんに駒込駅があります。黄緑色の部分は文京区、青色の部分が豊島区、オレンジの部分が北区です。

住所が「駒込」になっているところは豊島区、「本駒込」になっているところは文京区です!
しかも駅の出口によって所属する区が違うので、「どの出口を使うか」で見える景色も変わるんです。

北口は豊島区。ソメイヨシノ発祥の歴史ある場所!

駒込駅北口を出ると、そこは豊島区。実はこのあたり、あの有名な「ソメイヨシノ」が生まれた場所なんです。昔は「染井村」と呼ばれていて、植木職人さんたちが桜の品種改良をしていたんだとか。

近くには「染井吉野桜記念公園」もあり、春は桜がとってもきれい。静かで落ち着いた雰囲気なので、ちょっとお散歩するのにもぴったりです。

私と夫がよく行っている居酒屋「山鯨屋(さんげいや)」や、人気の定食屋「ときわ食堂」があります!

南口も豊島区だけど文京区も近い。六義園・本駒込エリア!

JR駒込駅南口を出ると豊島区。でも南北線駒込駅の1番出口や2番出口に出ると文京区です。
有名な六義園の最寄り口があるのがこちらで、住宅街もどこか品のある静かな空気感。
桜や紅葉の季節には、六義園にはたくさんの人が来るため、六義園入り口では警備員さんがずらっと並んでいたりします。

つまり、駅の南側に住むと、住所は「本駒込」で文京区民になるということ。
まったく同じ駅を使っていても、北口側とは区も雰囲気もまるで違うのが面白いところです。

東口は区の境目。北区と豊島区が入り混じる!

JR駒込駅の東口改札を出て、右に出るとアザレア通り。左に出るとさつき通り。さつき通りとアザレア通りは道の真ん中がちょうど区の境目になっていて、東側が豊島区、西側が北区となっています。これは都内でもかなり珍しい。

南に進んでアザレア通りをまっすぐ行って、八幡坂通りを過ぎると、次は文京区になります。

つまり東口周辺は、数百メートル歩いただけで豊島区・北区・文京区が入れ替わるエリア。これぞまさに「境界線の街・駒込」って感じですね。

どうして駒込はこんなに区が混在しているの?

「なんでこんなに区が入り乱れてるの?」と疑問に思ったので、できるだけ簡単に解説していきます。
実はこの複雑さ、今に始まったことじゃなくて、江戸時代のころからの名残なんです。ここでは、駒込周辺の“ごちゃ混ぜ”地形のルーツを探ってみましょう。

江戸時代の朱引(しゅびき)と墨引が原因!

引用元:江戸の範囲

そもそも「朱引(しゅびき)」とは、江戸幕府が「ここからが江戸の範囲ですよ〜」って示した境界線のこと。内側の黒い線「墨引(すみびき)」は、町奉行所支配の範囲を表しているそうです。
この墨引が駒込エリアにも引かれていて、当時から“江戸の内”と“外”が混ざり合う境目の場所でした。

その後、明治になって市区町村制度が整備されても、元の町割りや土地の区分がしっかり残っていたため、行政的な整理がされきらず、現在も「住所はA区、でも生活圏はB区」みたいな状態が続いているというわけです。

駒込駅周辺の区が決まったのは?

今のような「文京区・豊島区・北区にまたがる構造」になったのは、昭和7年(1932年)の東京市拡張・再編のとき
このとき、旧町村が整理されて、駒込駅周辺も現在の3つの区に分割されました。

駅の出口や線路をちょっとまたいだだけで住所が変わるのは、このときの区画整理が関係しています。

実際に住んでいる私が語る駒込の住みやすさ

ここからは、実際に駒込エリアに住んでいる私のリアルな感想をお届けします。観光ガイドや不動産サイトには載ってない、地元目線の「住みやすさポイント」、ぜひ参考にしてみてください!

山手線と南北線が通っていて利便性が高い

まず何より、駒込は「山手線が使える」ってだけで強いです。
山手線1本で池袋・新宿・上野・東京などにアクセスできるし、南北線に乗れば飯田橋・永田町・目黒方面にもスイスイ。
都心に通勤・通学してる人には本当にありがたい駅です。

仕事帰りでも買い物できるお店が多い

駅周辺にはスーパーやドラッグストア、コンビニが豊富
遅くまで営業しているお店も多いので、仕事終わりでも買い物に困ることはありません。
アザレア通り商店街には、パン屋さんやスーパー、お弁当屋さんなどがあり、日常生活がしっかり支えられてます。

八百屋さんの野菜が破格の安さ!

地味にうれしいのが、商店街にある八百屋さんの野菜がめちゃくちゃ安いこと!

「あ、そのほうれん草、2つで100円でいいよ」とかいわれたりします!😂
スーパーよりお得なことも多くて、特に週末はお買いものをする人でにぎわってます。
“地元に根ざした価格”って感じで、自炊派にはうれしいポイントです。

足を延ばせば谷根千を満喫できる

駒込から徒歩15〜20分ほど歩けば、谷中・根津・千駄木の「谷根千」エリアに到着します。
ぶらぶらお散歩しながらカフェに寄ったり、レトロな商店街をのぞいたり。
休日に気軽に出かけられる距離に観光地があるのは、ちょっとした贅沢です。

日暮里に遊びに行くことが多いので、日暮里のグルメも駒込さんぽでは紹介しています!

居酒屋やスナックも多い

夜の駒込は意外とにぎやか。昔ながらの居酒屋やスナック、バーがあちこちに点在していて、常連さんでにぎわっています。
チェーンではなく個人経営のお店が多いので、地元の人と交流しながら飲みたい人にもおすすめです。

私も夫と一緒によく飲み歩いていますが、ご近所さんとの出会いがあって楽しいです😊

治安も良い!閑静な住宅街が多い

全体的に落ち着いた雰囲気で、騒がしすぎず、治安も良好です。
駅のすぐ近くでも一歩入れば静かな住宅街が広がっていて、子育て世帯やシニア世代にも人気。
「ちょうどいい都会感」と「ちょうどいいローカル感」のバランスが絶妙です。

駒込エリアに住むときに気を付けておきたいポイント

結論から言うと、駒込は「住む区」によって、行政サービスや生活スタイルがけっこう変わってきます。さらに、坂が多いのも日常にじわじわ影響あり。
ここでは、実際に住んでみて気づく「ちょっとした違い」や「知っておくと便利なこと」をまとめてみました。

住民票・子育て支援は区ごとに違う

駒込駅周辺は、豊島区・文京区・北区の3つの区が入り混じっているので、住む場所によって行く区役所が変わります。たとえば…

  • 豊島区側に住んでいれば池袋の「豊島区役所」
  • 文京区なら東京ドーム近くの「文京シビックセンター」
  • 北区だと王子の「北区役所」へ

さらに、ゴミの出し方・児童手当・医療費助成などのルールもそれぞれの区で違うので、引っ越しのときは要チェックです。

同じ「駒込」でも通う学校が異なる可能性も

「駒込に住んでる」って言っても、実は通う小中学校が違うことがあります。
学区は区によって分かれているので、例えば本駒込の子と豊島区駒込の子が別の学校に通っている、なんてことも普通にあり

特にファミリー層は、通わせたい学区があるならエリア選びが超大事です。

坂道が多く、移動は意外とアップダウン多め

駒込って、じつは坂が多い街なんです。
駒込周辺には19の坂があるようです。

参考:駒込(駅)周辺の坂 – NAVITIME

自転車での移動はちょっとしんどいこともあるので、電動アシスト自転車が必要かも。ベビーカーも一部ルートでは一苦労なので、地形を知っておくと快適に暮らせます。

私は街乗りの車輪の小さい自転車を買ってしまい、日暮里や巣鴨まで行く場合は、LUUPやハローサイクリング等のレンタル電動自転車をよく使っています。

駅のどの出口を使うかで「生活圏」が変わる

駒込駅の面白さのひとつが、「出口によって街の顔が違う」こと。
北口(豊島区)は下町っぽさがあり、南口(文京区)は落ち着いた雰囲気、東口を抜けると北区中里方面の静かな住宅街へ。

だからこそ、「普段よく使う出口=生活圏」として考えるのがおすすめです。
通勤・通学・買い物など、どのエリアをメインに使いたいかを想像してから物件探しをすると、暮らしやすさがぐっと上がりますよ。

まとめ:駒込は3つの区が交差する、ちょっと不思議で面白い街

駒込駅は、豊島区にありながら、文京区や北区とも隣接する「3区またぎ」エリア
出口ごとに住所が違ったり、行政サービスが変わったりと、ちょっとした違いが日常に影響するおもしろさがあります。

でもそれこそが、駒込の魅力。都心に近くて便利なのに、静かで落ち着いた暮らしができる
さらに、坂道が多い街並みや、染井吉野や六義園といった歴史・自然も楽しめる、“知る人ぞ知る”住みやすい街なんです。

「どの区に住むか」で変わる景色や暮らし。ぜひ一度、実際に歩いてみて、あなたにぴったりの駒込を探してみてくださいね。

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